「日本語を大阪で学ぶ」No.3
昨年11月に来日し、自然な日本語で会話ができるビシャルさんは、ネパール南部インド国境近くの平地、モハッタリ市出身。モハッタリの家族のもとで幼少期から小学校まで育ち、小学校4年生からは首都カトマンズの親戚の家に移り、学齢期をカトマンズで過ごしました。大学入学後、日本語学校に入学し、昨年秋に来日するまで、ずっとカトマンズで生活していました。
アニメファン
中学生のころTV番組でやっていたアニメを見はじめ、すっかりその魅力にはまってしまい、ホラー、ギャグ、魔法もの、サイファイ、何でも見ていましたが、特に日本のアニメが大好きになりました。放課後や休みの日は、近くの空き地で友達と一緒にバスケット、サッカー、バレーボールなどをして楽しむことも多かったのですが、高校に入ってからは外で遊ぶ機会が少なくなり、家でオンラインゲームをすることが多くなりました。卒業後はカトマンズの大学でビジネスを専攻。ITエンジニアになるという目標ができ、ウェッブデザインやモバイルアプリ、ゲームの制作に携わりたいという夢をかなえるため、日本留学を決めました。昨年の秋からJAC教育学院で日本語を学んでいます。先日、日本橋のでんでんタウンに行き、アニメ好きが集まるお店を沢山回って、その日はアニメのフィギュアを二つ買いました。これから、アルバイトの給料をもらうたびに二つずつ買い、コレクションを増やしたいそうです。今回は、大好きな「鬼滅の刃」と「僕のヒーローアカデミア」のフィギュアを選びました。これからフィギュアが少しずつ増えていくことが楽しみになりました。
日本に来てびっくりしたこと
日本の生活で驚いたことのひとつに、ネパールでよく食べていた果物の値段が高いことがあります。ビシャルさんは、日本に来てから果物はバナナしか食べたことがないそうです。日本では、果物や野菜は、農家の近くの産地直売所などの安く買えるお店や、「道の駅」などに行けば、新鮮で安いものが手に入りますが、そういうところに行く機会はまだありません。それでも、近くのスーパーで買い物をするときに、季節ごとにお店に並ぶ甘くて美味しい旬の果物を手に取って、食べてみて幸せな気持ちになってもらいたいと願っています。
大阪での日常
ビシャルさんの日常は、学校の授業と上本町のコンビニ「セブンイレブン」のアルバイトで忙しい。それでも、お金をためて行ってみたいところがいくつかあります。その中で、江戸時代の街並みが残る場所と水族館に特に興味があります。関西には有名な観光地がたくさんあるので、ビシャルさんの興味にあうところで、「京都太秦映画村」と「海遊館」について、HPの写真を見ながら、いつ行けるかなあと夢が膨らみました。また、犬が好きなビシャルさんに、大阪で大型犬と散歩している人をよく見かける公園をいくつか紹介したところ、これから行ってみたいところのリストがまた、増えました。日本語が上達すればするほど、色々な人とのふれあいが増え、日本社会を知る機会も多くなります。成長盛りのビシャルさん、日本語能力試験にもどんどんチャレンジしてください。将来希望する大学に進めるように、皆でサポートしたいと思います。